2012年12月18日火曜日

誰も教えてくれなかった運とツキの法則 林野宏

著者はクレディセゾンの社長です。

私も一時、
クレディセゾンのクレジットカードを3枚持っていたので
何となく著者に対してなじみがあるという気がします。

当時の3枚のカードは全て解約してしまってますが
その後に1枚作ったのは今も保有中で、よく使ってます。

松本大さんが推薦していたのですが
その推薦文を読む限り、私には役に立たないと思い
推薦文をメモ帳に残して後は放置してました。

他に気になる本があった時にアマゾンのサイトで
ついでに見ると1円で売っていたので買いました。
(別途送料250円が必要ですが)


第一部 運とツキをつかむための大原則

第1章 勝運の引き寄せ方は「勝つ」にこだわること
第2章 「運とツキの法則」を知る
第3章 勝負に勝つための「人間力」を高める

第二部 運とツキと企業経営とマーケティング

第4章 究極の運とツキは「情熱」以外にない
第5章 成功を導くためには人材を育てる
第6章 運とツキをまねくリーダーシップとは

巻末付録 運とツキの法則 西田文郎さんに学ぶ


なぜ、推薦文を読む限り自分の役に立たない
と思ったか、その理由は以下の通り。

著者と松本大さんとは友達であり
著者が松本さんに本をプレゼントしたので
松本さんがメルマガ上で推薦した
という図式と感じたからです。

内容も
ビジネスマンが書いた運とツキの法則であり
私のような勝負師が書いたものではないので
一般人には当て嵌まっても私には無駄な部分が多いだろう
そう考えたからです。

それで期待せず読み始めたのですが
第1部の方は共感できる部分も多くありました。

また、私のような仕事にも当て嵌まる点も多いでしょう。

運とツキが自分に来てない時でも
チャンスで大勝負するために力を貯めておく
これなどは相場や博打には重要なポイントです。

第2部はビジネスマン向けなので
私は退屈さを感じましたが
ビジネスマン、サラリーマンとしてだけでなく
1人の人間として重要な事は多く書かれています。

ただ中年以降のビジネスマンなら
ほとんど誰もが理解していることでしょうから
アマゾンのレビューにもあった通り
若いビジネスマン向けの内容ですね。


ところで
日本の繁栄は精神力によるものだと私は思ってます。

精神論ではありません。

真面目で努力を惜しまない、
今よりもっと上を目指す、
仕事が終わるまで家に帰らない、
こういう心が技術や品質の向上につながり
他の国との大きな違いになっていると思います。

著者の言いたいことは、
これに相通ずると思います。

即ち、
成功する、
勝つ、
トップになる、
など、強く思い、信じること。

そして努力すること、考えること。

でもそれだけではダメで
勝負所で大きく勝負しなさい、
そのために勝負のカンを養いなさい、
そのためにはよく遊びなさい、
云々。

昔から多くの人が語られてきた事を
軽いタッチで解説したのが本書と言えるでしょう。

アジアの多くの貧乏国の人たちは
こう思ってます。

日本人は同じ東洋人なのに
なぜ何をやっても達者なのか?

なぜ唯一、白人と互角以上に渡りあえるのか?

世界大戦当時もそう、
敗戦で最貧国に落ちてからも這い上がり、
たった50~60年で世界一の金持ち国家になった。

日本以外のアジアと日本はどう違うのか?

日本人の多くが感じてない事かもしれませし、
発展途上国の庶民には理解できない事かもですが
私は「心」の違いだけだと思っています。

同じ人間、人種による能力差など殆どなく、
大きく差がつく要因は「心」だと。

恐らく、著者のような成功者も
同じように感じているだろうと思います。

つまり、
「心を強く持って、信念を持って、努力せよ」
著者が一番言いたいことはこれでしょう。

信念を持って努力を続けていれば
かならず運とツキが回ってくる、
そういうことです。

そして運とツキを見逃さないように
日ごろからどうすればいいか?
運とツキが回ってきたら
どうすればいいか?
これを平易な文章で書いたのが本書です。

著者は一流ビジネスマンですから
色々な経験をされ、色んな知己を得られてます。

そういう人は凄い人たちと交流があるので
自身の経験や考えだけでなく、
一流の知人からの情報や経験談などを聞いているはずで、
いろんなコツや例を挙げているのは
一流人たちの経験のエッセンスだと言えるでしょう。

あまりにも読みやすい文体なので
20歳前後の若者ビジネスマン向けという気がしますが
確かに良い事が書いてあるので
繰り返し読むと少しづつ心に沁み込んでいき
血となり肉となっていく、そんな性質の本かもしれません。

2011年5月18日のマネックスメール
「マネックス証券CEO 松本大のつぶやき」にて
著者と著書を絶賛しています。
興味ある方は参照してみてください。

2012年11月13日火曜日

スパイダーマン3 (Spider-Man 3)

DVDレンタルで見ました。
暇つぶしです。

2007年に世界中で公開されたので
ストーリーはここで書くまでもないでしょう。

今回は漫画の映画化版から脱却した感があります。

ビジュアル的にも3Dになりましたし、
精巧なアニメのような不思議な感覚のCGでした。

ストーリー展開もやや複雑で、
悪役を3つ立てたのが漫画を超える複雑さです。

主人公のスパイダーマンの
己の心に宿る悪の心も含めれば
主要キャラ全員が悪役ともいえます。

スパイダーマンを除く3つの悪役のうち一つは
最後はスパイダーマンに協力し、
スパイダーマンを助けるために自分の身を犠牲にします。

警察から追われて
スパイダーマンと同じような経緯で
砂男になってしまった男も
最後は理解して去ってくれます。

漫画の映画版というより
物語を複雑化したこと、
誰もが持っている可能性ある悪の部分と、
最終的に理解し、許しあい、己を犠牲にしても他人を救う、
うまく作られた映画だと思いました。

個人的には
特に好きなジャンルという訳ではないですが
気分転換がてら暇な時に
リラックスして見ると面白いと思います。

2012年11月11日日曜日

幸福なる人生 中村天風

知る人ぞ知る天風会の開祖 
中村天風の講演録CDを書籍化したもの。

中村天風氏は日本が産んだ偉人で、
各界の一流人たちにも信奉者が多くいます。

この本は入門編と言ってよいものですが、
逆にこの本の内容を理解し実践できなければ
次の段階に進めないし、進んでも無意味になるでしょう。

私はまだこの入門編を実践中ですが
天風氏の教え、お導きを実践することは
その気になれば簡単なことばかりです。

簡単なのにも拘わらず、何かの事情で
教えに反した日には反省することもあります。

内容については
入門編なので心の持ち方使い方がメインです。

体に関しては食事の基本だけにとどめてあります。

心ができてないと、体を鍛えようとしても
鍛えられないというのがその理由です。

講演会CDを文章化したので
書籍にするとそれなりの厚みがありますが
この本で示された心身統一法の骨子は少なく、
厚みのほとんどは理論が構築されるに至った原因・理由、
論理の説明に費やされています。

中にはユニークな説明もあり、
「人間はもとは猿であり、猿は果実が主食だから
人間も果物を食べるのが自然の摂理」
言葉の使い方は若干違いますが
ニュアンスはこういうことで、私が以前読んだ時も
この説明で妙に納得したことを覚えています。

私は以前パラパラっと読んだだけで
真に理解していたとはいえない理解度でしたが
今回改めて読み込んでみて、
ハッキリ理解できたことが多くありました。

年の功でしょうか(笑)

人生に悩み、迷っている人は
宗教に頼りがちですが
神仏を拝み祈っているだけでは幸せになれない
これは誰しもが感じていることでしょう。

「悟れないのは信心が足りないから」
これは胡散臭い新興宗教の教祖が言いそうですが
その時点でその宗教には見切りをつけねばなりません。

この本は宗教だけでは魂は救われない、
自然の摂理に沿った心身統一ができてこそ
人間が人間たりえる能力を身につけられる、
と断言しています。

そして、その方法が示されています。

悩み苦しんでいる人だけでなく、
普通の人にも読んでみてほしい一冊です。

読んで納得し、実践して効果が現れたら
次の段階に進めばよいと思います。

または、中村天風の教えを
もっと詳しく知りたいと思ったら
次のステップへ行けばよいのかなと。