著者はクレディセゾンの社長です。
私も一時、
クレディセゾンのクレジットカードを3枚持っていたので
何となく著者に対してなじみがあるという気がします。
当時の3枚のカードは全て解約してしまってますが
その後に1枚作ったのは今も保有中で、よく使ってます。
松本大さんが推薦していたのですが
その推薦文を読む限り、私には役に立たないと思い
推薦文をメモ帳に残して後は放置してました。
他に気になる本があった時にアマゾンのサイトで
ついでに見ると1円で売っていたので買いました。
(別途送料250円が必要ですが)
第一部 運とツキをつかむための大原則
第1章 勝運の引き寄せ方は「勝つ」にこだわること
第2章 「運とツキの法則」を知る
第3章 勝負に勝つための「人間力」を高める
第二部 運とツキと企業経営とマーケティング
第4章 究極の運とツキは「情熱」以外にない
第5章 成功を導くためには人材を育てる
第6章 運とツキをまねくリーダーシップとは
巻末付録 運とツキの法則 西田文郎さんに学ぶ
なぜ、推薦文を読む限り自分の役に立たない
と思ったか、その理由は以下の通り。
著者と松本大さんとは友達であり
著者が松本さんに本をプレゼントしたので
松本さんがメルマガ上で推薦した
という図式と感じたからです。
内容も
ビジネスマンが書いた運とツキの法則であり
私のような勝負師が書いたものではないので
一般人には当て嵌まっても私には無駄な部分が多いだろう
そう考えたからです。
それで期待せず読み始めたのですが
第1部の方は共感できる部分も多くありました。
また、私のような仕事にも当て嵌まる点も多いでしょう。
運とツキが自分に来てない時でも
チャンスで大勝負するために力を貯めておく
これなどは相場や博打には重要なポイントです。
第2部はビジネスマン向けなので
私は退屈さを感じましたが
ビジネスマン、サラリーマンとしてだけでなく
1人の人間として重要な事は多く書かれています。
ただ中年以降のビジネスマンなら
ほとんど誰もが理解していることでしょうから
アマゾンのレビューにもあった通り
若いビジネスマン向けの内容ですね。
ところで
日本の繁栄は精神力によるものだと私は思ってます。
精神論ではありません。
真面目で努力を惜しまない、
今よりもっと上を目指す、
仕事が終わるまで家に帰らない、
こういう心が技術や品質の向上につながり
他の国との大きな違いになっていると思います。
著者の言いたいことは、
これに相通ずると思います。
即ち、
成功する、
勝つ、
トップになる、
など、強く思い、信じること。
そして努力すること、考えること。
でもそれだけではダメで
勝負所で大きく勝負しなさい、
そのために勝負のカンを養いなさい、
そのためにはよく遊びなさい、
云々。
昔から多くの人が語られてきた事を
軽いタッチで解説したのが本書と言えるでしょう。
アジアの多くの貧乏国の人たちは
こう思ってます。
日本人は同じ東洋人なのに
なぜ何をやっても達者なのか?
なぜ唯一、白人と互角以上に渡りあえるのか?
世界大戦当時もそう、
敗戦で最貧国に落ちてからも這い上がり、
たった50~60年で世界一の金持ち国家になった。
日本以外のアジアと日本はどう違うのか?
日本人の多くが感じてない事かもしれませし、
発展途上国の庶民には理解できない事かもですが
私は「心」の違いだけだと思っています。
同じ人間、人種による能力差など殆どなく、
大きく差がつく要因は「心」だと。
恐らく、著者のような成功者も
同じように感じているだろうと思います。
つまり、
「心を強く持って、信念を持って、努力せよ」
著者が一番言いたいことはこれでしょう。
信念を持って努力を続けていれば
かならず運とツキが回ってくる、
そういうことです。
そして運とツキを見逃さないように
日ごろからどうすればいいか?
運とツキが回ってきたら
どうすればいいか?
これを平易な文章で書いたのが本書です。
著者は一流ビジネスマンですから
色々な経験をされ、色んな知己を得られてます。
そういう人は凄い人たちと交流があるので
自身の経験や考えだけでなく、
一流の知人からの情報や経験談などを聞いているはずで、
いろんなコツや例を挙げているのは
一流人たちの経験のエッセンスだと言えるでしょう。
あまりにも読みやすい文体なので
20歳前後の若者ビジネスマン向けという気がしますが
確かに良い事が書いてあるので
繰り返し読むと少しづつ心に沁み込んでいき
血となり肉となっていく、そんな性質の本かもしれません。
2011年5月18日のマネックスメール
「マネックス証券CEO 松本大のつぶやき」にて
著者と著書を絶賛しています。
興味ある方は参照してみてください。